声力とフォニックス
「声力トレーニング」という本を読んでいます。
ことばをはっきり発音して、いい声になるためのトレーニング方と
オペラ歌手の島村 武男さんが、声力トレーニングの方法を
開発することになるまでの
いきさつが書いてあります。
読んでいると英語の発音練習との共通点をたくさん見つけました。
大きな声が疲れずに、自然にでるようにするには 複式呼吸が大事です。
そして、西洋人も、通じる英語を話している人も 複式呼吸で話しています。
例えば、Ha, Ha とか Oh, Oh とか 発音練習をしていると
腹筋が動いています。
日本語でよい声、美しい声を出すためにも、腹式呼吸が必須条件なんだそうです。
腹式呼吸で吸える酸素は約600~700ミリリットルで
ふつうの呼吸で1回に吸える酸素約450ミリリットルより、多いことに加えて
1分間での呼吸数も10回(ふつうの呼吸は15回)で済むそうです。
呼吸数を減らして多く吸うことができて、効率的な呼吸法なんですね。
それだけではなく、体にもいいことずくめみたいです。
内臓の動きも活発になり、血圧も安定し、免疫機能の活性化します。
脳内物質も活性化し、自律神経も安定するので、頭痛、耳鳴り、疲れ眼、
動機、手足のしびれ、発汗異常、倦怠感 などの症状にも効果的だということです。
血液循環もよくなるので肩こりにもいいそうです。
英語を話すときは、複式呼吸という ポイントの1つ目の次は
口の筋肉をよく動かす という 第2のポイントです。
日本語は話していると あまり口をあけなくても、とりあえずは
通じてしまう言語です。
英語でフォニックスを正しく発音練習していると、気づくとおもうのですが、
一つのことばでも、口の形や唇の形や、舌をよく動かします。
声力の本にあったのは、物をよく飲み込めない障害を持つ患者が準備体操で
行っているプログラム「ぱ・た・か・ら体操」が 英語のフォニックス
の発音練習にそっくりです。発声練習にも、なるそうです。
ぱっ では 唇を結んで勢いよく破裂させます。
→ P の発音
たっ では 舌の前方を上歯の根元につけて破裂させます。
→ T の発音
かっ では 舌の奥のほうをできるだけ持ち上げて、歯切れよく声をだします。
→ K の発音
らっ では 舌を上あごにつけて反転させます。
→ R の発音
一つの新しい言語を学ぶことって、ことばを覚えるだけではなく
1人の人が広げられる視野(世界)が360度あるとすると、180度ぐらい
は、広がるんじゃないかと思います。